私たちFGSのボランティア活動は7つの事業に区分されます。大別すると、藤沢市との「みどり保全協働事業」と「自主事業(民間緑地等)」、そしてその2事業を支える「事務局事業」になります。各事業の主な活動をご紹介いたします。
某緑地にささやかに咲いているホタルカズラ。FGSが保護している植物のひとつです。
長久保公園や親水公園などの各種イベント・行事に参加し一般市民及び子供たちに自然・みどりの大切さを意識してもらう取り組みを行っています。イベント・行事日数は年間20日ほどですが、クラフト材料の準備など1年を通して活動しています。
少年の森では年間を通じて、枯れ木の伐採など、子供たちが安心して楽しめる森づくりを行っています。
自主活動として、少年の森では「ふじさわこども森の探偵団」を、遠藤笹窪谷公園では「水鉄砲づくり」を行っています。
長久保公園で開催の行事では、春秋のまつり参加・夏休み竹馬づくり講座・クリスマスリース作り、木の実のキャンドル立てとミツロウのローソク作りに参加しました。各行事とも親子での多くの参加をしてもらうことができました。
”少年の森”では「ふじさわ子ども探偵団」というFGS主催の独自活動を行っています。
参加者は小学3~5年生が15名前後です。「きこり体験とバームクーヘン作りと試食!」「きこり体験と焼き芋作りと試食」といったテーマで実施してました。森の保全に不必要な直径数センチほどの伐木を行い、枝落とし、束ね方、運び出し、そして機材の手入れまで。各班には2名のFGSスタッフが付き添い、ヘルメットも着用してもらうなど、安全にも十分配慮しました。
ある年度は、作業に入る前に「森の大切さと注意事項」を説明したのち、バームクーヘン作りを少し見てもらいました。竹を利用したバームクーヘン作りに子供たちは興味深々でした。森の作業を終えたあとには全員で試食をしてもらい、大変おいしいと評判でした。
昨年は、森の保全活動ののち、落葉を集めて大焼き芋作りに挑戦しました。焼きたて試食会では、ホクホクの焼き芋をほおばりながら、子供たちの明るい笑顔に接することができました。
支援協働事業と支援自主事業の2本の柱があります。
支援協働事業
藤沢市まちづくり協会が管理する長久保公園の支援活動として、春には5月のイベントに向け、展望台周辺のツツジの中に生えているネザサ、雑草の除去作業を行っています。また、同協会との協定に基づき公園内の庭園見本園、中央花壇の草取り、展望台周辺のツツジの剪定、雑草の除去、竹林の整備等の作業を実施しています。
公園愛護会の支援活動として、秋に鵠沼松が岡5丁目緑地において、間伐、枝払い、下草刈り、落ち葉貯めの補修等の整備作業を実施しています。
旧モーガン邸を守る会の支援活動として、春は築山の剪定整備、サワラ林の伐木、イベント広場の草刈り等を行い、秋は高校生が安全にボランティア活動できるよう、台風により幹折れしたサワラの伐採、倒木の処理等行っています。
旧モーガン邸を守る会と共同で、高校1学年の生徒全員で地域貢献活動として行う旧モーガン邸内の草刈り、外来種抜取り、伐木・枝の搬出等の活動を安全面に配慮した技術指導などの支援を行いました。
A社のCSR活動の支援事業として、同社社員及び家族が参加して、西富第二緑地での保全活動と裏門公園でカワセミ営巣場周辺の雑草の除去等を行っています。、緑地保全・自然活動啓蒙のための社内セミナー資料を作成し、講師として参加したこともあります。
N社のCSR活動の支援事業として、春及び秋に稲荷の森おいて、同社社員及び家族が参加してどんぐりの標本箱作り、タブノキ広場の草刈り、従前設置した鳥の巣箱の調査・清掃、伐枝した枝等のカントリーヘッジへの積込みをしました。
支援自主作業
藤沢市まちづくり協会支援事業として、引地川親水公園の池周辺等の保全整備事業を春秋の2回行っています。また、湘南藤沢文化ネットワークへの支援事業として、文化財である有田邸及び旧稲元屋の庭園整備事業を秋に行ってきました。
市指定緑地23か所のうち、年初に選定した9か所で環境調査(植物、昆虫、野鳥ほか)を実施しています。植物のほかに昆虫・野鳥・小動物などを調査しリストを作成、希少植物等を発見した場合は、竹などで保護柵を行い、その後の経過を継続観察しています。また緑地保全事業の下見の際には環境調査事業担当者もできるだけ同行し、緑地の状況把握に努め、植物等の保護を行っています。現在、平成22年度から10年間の植生データを植物特性による区分をつけて整理しEXCELデータベースとして管理をしています。植物特性による区分をつけることにより植生分布によりその緑地が、どのような植生分布や環境にあるかを見極めるひとつの手がかりになります。
水質調査は、引地川親水公園と大庭遊水地において、6月・11月に実施しています。調査結果は「身近な水環境全国一斉調査(国土交通省・環境省)」に参加協力し全国水環境マップ実行委員会へ送付ました。調査結果及び概要は実行委員会ホームページに掲載されており、本会は10年以上調査に協力しています。
23か所の藤沢市指定緑地について、年間計画を作成し、4地区体制で活動しています。年間活動回数は50日前後、参加者数は延べ1,000名です。過去の大型台風15号及び19号通過後は、いち早く自発的に指定緑地へ赴き、倒木等による被害状況等の確認・点検活動を実施しました。必要に応じて臨時作業も実施してきています。
各地区の活動では、近隣住民の方々とコミュニケーションを図り作業内容の検討をしたり、市からの要望に応える作業を取り入れたり、日本大学の学生ボランティアの受け入れたりなど様々な工夫を行ってきています。
長年に亘り、継続して活動している各緑地は、当初の荒廃していた状況から概ね明るい見通しの良い緑地となっています。また、市民が自然観察、散策などで利用できる「憩いの森」では、樹木銘板の設置、除伐材を活用した園路整備を行うなど、目指している姿に近づきつつあります。
市民利用ができる緑地、市民利用が困難な緑地に区分し、周辺住民の意見・関係する団体との調整・市との協議を踏まえ、それぞれに対応した整備の目標・作業計画・作業回数などを検討するとともに、協働事業で行う緑地の箇所数を含め再検討し、3か年計画を策定して活動中です。
1年間、毎月1回(延べ13日)里山保全ボランティアとして必要な知識・スキルを修得してもらための講座です。ワークショップには大学教授をお招きし、専門的な知識もお伝えすることができます。植物・野鳥観察などの自然観察の仕方もカリキュラムに入れています。
この講座を修了し、入会を希望する方はFGSの正会員となり、様々な活動に参加することができます。定員は20名ですが、ここ数年は定員を上回る応募者があり、書類選考を行っています。持続的にFGS活動を進めるためには20名程度の入会者が不可欠であり、引き続き最も重要な活動として取り組みを進めていきます。また、市民の皆様が参加しやすい講座になるよう創意工夫していきます。
市民皆様のご参加を期待しています。
T社、養護老人ホームからの依頼を受け、緑地整備等の事業に取り組んでいます。延べ500名に及ぶ会員の参加により、依頼主から継続的な信頼をいただける結果を残すことができています。
T社は、急峻な谷戸地形内にあります。その活動は10年を超えました。「周辺住民に配慮する」「適度に管理された緑地」を目指し整備を実施しています。あらたにさくら保全活動やサルスベリ植樹、湧水池作りといった活動も行うようになりました。
養護老人ホームでの作業は、園内のツツジ・サツキの剪定、緑地内の草刈り、法面の除草、アジサイの剪定等で、毎年好評を得ることができています。
有志により、旧モーガン邸・石川丸山谷戸などの竹林整備活動も行っています。今後は、歴史的風土保全地区や神奈川県が特別緑地保全地区として指定する「引地川特別緑地保全地区」「境川特別緑地保全地区」「城南特別緑地保全地区」の民有地の竹林整備活動を実施していく計画です。
FGS全体を支える基盤活動を行っています。
備品管理・機材整備グループは、3か所の倉庫及に保管している機材備品の点検、整備、適宜修理を定期的に行っています。
西俣野研修グループは新規会員のOJT技術講習によるレベルアップを図るとともに、日本大学学生ボランティア体験学習を受入れています。FGS活動のスタート地でもあり毎月定期的な活動を展開しています。参加者数は延べ200名ほどになります。
動力機器の整備・安全講習のほか、伐木技術や竹林整備講習、環境教育講座などステップアップ講座を開催しています。
事務局メンバーは総勢20名ほどです。通常の経理業務・総務業務をこなしつつ、事務局会議を月一回定例的に開催しています。この会議では、運営改善に向けた討議も行われ、理事会に提案など行っています。また、総務・経理・スケジュール表作成なども事務局の大切な業務のひとつです。
みどりについての学びの場として樹木勉強会も開催しています。課題図書を輪読する自主勉強会ですが、FGSのあるべき姿など自由活発な論議が展開されています。